ゾンビ映画ながらも全体的に丁寧に作られた良い作品
「カーゴ」
オススメ度 ☆☆☆★★ 3/5
・ストーリー
※Netflix引用
・映画レビュー
見出しやストーリーを見て少しでも気になったのなら、十分観てみる価値があります。良くも悪くも期待通りといった感じでしょうか。
細かい作り込みの甘さ、ストーリー重視の都合の良すぎる展開が多く見られますが、良い点の方が多く、カメラワーク、音響、緊迫したシーンの魅せ方がとても上手く良く出来た作品だと思います。口で語らず、画面で魅せてくれます。
ジャンルとしてはホラーという括りなのですが、ドキュメンタリー映画のような感覚でした。映画最後の父親と娘の掛け合いはほっこりするものがあります。そして、ゾンビ映画ではあるもののゾンビはほとんど出現せず、人もあまり多くは出てきませんし、あまり死んだりもしません。
ゾンビ映画…もっと言えばホラー映画で赤ん坊を出すのは変わった映画だなと思いましたが、まさかのこの赤ん坊…ひたすら空気を読みます。ここまで空気を読む赤ん坊なら別に普通の子供で良かったのではないかとも思いましたが、それだとこの映画は完全にただのB級映画でしかなかった気がします。
あと、映画の作品としての内容とは関係ありませんが、赤ん坊というのはあの年齢で演技や言葉が理解できるのでしょうか?もし撮影中に何度もあやしたりしていたなら賞賛にあたります。
個人的に時間経過や人物の心境などをメイクや音響で表現していたのは、とても好感が持てました。最初にゾンビが出てくるシーン(具体的には映りませんが)で、ノイズレベルの聞こえるか聞こえないかぐらいの音量でBGMに紛れてハエの飛ぶ音が入っていたのは、小さい事かも知れませんが監督の映画に対する熱意を感じた気がしました。
特に何があった訳でも、何かが凄かった訳でもないのですが、ゾンビ映画でありながらも全体的に丁寧に作られているので観た後に不思議と満足感を感じることが出来ました。人によるのかも知れませんが著者は、この映画は好きな映画です。
以上「カーゴ」レビュー記事でした。